詩人:遥 カズナ
マイカーで
朝の出勤
フロントガラス越しに
ボンネットから
白い煙が出ているのが分かる
オーバーヒートだ
色々と頭に浮かぶ
これで会社に遅刻したら
有給消化とかでなんとかなるのか
動けなくなった車は
確か、車両保険とかで移動できたか
ラジオパーソナリティが
いつもより、どうでもいい話しで
リスナーをまくしたてている
気がして
自分があからさまに
イライラしている事に
情けなくなる
機械の事なんて
何にも分からないのに
ボンネットを開ける
アホか俺はみたいに
頭を叩く
通りすがる運転手達の視線が
恥ずかしさに
ガソリンを注ぐ
ケセランパサランに
なりたい