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[168379] 遠い初恋

詩人:どるとる


中学校の頃たまたま隣の席になったときにさ
はじめて言葉を交わした 君はとてもかわいくて 勉強もできたけど 僕と同じで変わったものが好きだったね

その内家にも遊びに来たりして
名前で呼び合う仲にもなったね

あの日君と二人で見た 星空は今も僕の胸に焼き付いてるよ

中学を卒業したら引っ越すって聞いたときすごく寂しかったよ
でも約束したんだ
また会おうねと

引っ越す前の日に交わした口づけはとても切ない味がしたよ

君を乗せた引っ越すのトラックを追いかけて 手を振る君に叫んだよ

僕は君が好きなんだ

今は遠い初恋 でもいつの日にか 君と寄り添ってまた 笑いあえるように 流れる季節や移ろう時間を飛び越えた明日に夢を見ている

元気ですか?
もうすぐ暑い夏ですね

二十歳になるとあなたは 結婚したね
寂しかったけど
あなたの幸せそうな顔を見たら 何も言えなくなった

手元に残ったいくつかのエアメール
途切れたままの二人の距離はあの頃よりも 離れてしまったけど
それでもあなたが幸せならば僕は幸せだよ

あなたとの思い出
ひとつひとつ思い出しながら
僕はそっとつぶやくんだ

さよなら 愛すべき人。

2011/05/25 (Wed)
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