詩人:さみだれ
あなたの尊さは
命をも越えたのでしょうか
そばに咲く草花を踏みしめては
向かうべき場所はどこでしょうか
揺らいでいるのは
ただ一人ではないでしょうか
霞んでいくのは
かつて尊いとされた何かでしょうか
見失った
今はもう陽炎となった頃でしょう
窓辺に置いた花は
いつか逃げてしまうのでしょうか
道標にした石は
もう自分の知るものではないのでしょうか
ならば
ならばあなたの手に届きたい
それは単なる甘えだ
感じることを忘れた天使は言う
新しい足は
道なき道を歩もうとする
あなたの夢は
かつて見た幻であった
生きることを恐れた
生きた人間の創造でしかなかった
見つかったものは
すでに心の中に息吹いていることでしょう