詩人:桜井 楓
わたしは天才である
生まれながらに授かりしものがある
貴方にもありますか?
わたしにはありますよ
わたしも持っていますよ
わたししか持っていませんよ
「浸透写真」
誰もに用意されていて
そこに見本はなく
そこに答えもなく
で見つけていくもの
朝顔の咲く項 朝日が登り 朝が来て
昼顔を見る頃 夏の訪れ 帰り水
夕顔を眺めて 儚さを知り
夜顔も共に 朝顔を迎えよう
二十四時間の営業の終わり
四季が三季になる頃に
近く変動が訪れて
大地を揺るがす出来事に
また
生きゆく花の切なさと
人々の思惑が余計なことと
傘 鳴り合って
微笑み返すことが
ヒトの本文であることに
改めて変わりがない
こととする…