詩人:Ray
今でも
時々 思い出すよ
あなたと初めて
手を繋いだときのこと
はぐれそうな人混みの中
あたしは懸命に
あなたの背中を
見失わないように
早足で歩いてた
そんなあたしに気付いたあなたは
手を後ろへ差し伸べて
「小さいんだから埋もれちゃうぞ」って
笑って
あたしの手を
引っ張ってくれた
「はぐれたら置いてくから。」とか
そんな冗談言いながら
ずっと
手を繋いで 歩いたよね
毎日 早足で過ぎ去る
時間の中で
どんな人混みに
紛れても
あの頃の
あなたの背中は
もう何処にも
見当たらないんだね
あたし達がはぐれたのは
人混みのせいなんかじゃなくて
手を繋ぐことを
いつの間にか
忘れてたせい
人混みに埋もれたって
あなたの背中が
あたしには見えたから
ちゃんと
歩いてられたんだよ
もし 今
あの頃に戻れるのなら
あたし
繋いだ手を
絶対放したりしないのに・・・