詩人:未知
ちいさなかけ違いや
すこしの出来心のあやまちや
盛られた虚飾の本性と
謙遜が美徳の風潮と
事なかれ主義の最中
色々おおきくなって
隔たった溝は深く
日本海よりずっと深く...
きっともう解りあえない
解りあう必要も
感じられない
眩暈がするようだ
だってあいつはウソツキだし
あいつから見れば
ぼくのほうが
ウソツキらしい
正直者はどこにいる?
悪者ってだれだ
元凶はなんだ
真実の証人は?
時代は何ひとつ語らない
吹聴してまわられる
外堀固められる
既成事実ができる
ぼく四面楚歌
いつも正義が
勝つようにできている?
そんなわけないね
歴史が教えてくれた
勝者が塗り替えてく
勝者こそ正義になる
ただそれだけだって
牙を抜かれたあの日から
大人しい生き方に
おさまるように
しっぽを振って
エサを待って
ただ飼い慣らされてた
わけじゃないんだぜ
牙だってまた
生えてくるんだぜ
めらめらと燃える
流れる血が言う
それがわかってしまう
忘れるな忘れるな
つづいてきたこの命の
魂の在り処が叫んでる