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詩人:甘味亭 真朱麻呂
恋のふたり乗り自転車が進んでゆく
ふたりの明日 たくさん荷台に乗せて
希望をカバンに入れて 旅に出るよ
どこまでも青い空のむこうまで走ってく
恋のふたり乗りの自転車タイヤ回る
ふたりの未来・夢描いたノートも乗せて
絶望は途中途中で道ばたに捨ててく
いつまでも変わらぬ思いを抱きかかえて
恋のふたり乗り自転車はいよいよスピードをあげてく
揺れる緑や碧の森をつきぬけて
悲しみや喜びヒラリヒラリかわしてく
ゆっくりするまもなくすぎてく景色に遠くから手を振って
はなれてく今日
夕暮れにサヨナラ
恋は 恋は 素晴らしいものだ
そして愛は 愛は ダメになりそうな心を救うのだ
ふたりペダルを漕いでハンドル握る僕の手にかかってる未来
後ろから僕のお腹に手をまわしてぎゅっとつかむ君の顔
わざわざ見なくてもわかるんだ
わかってるよ
さあ 君の夢もふくめてふたりの夢かなえにゆこう
足りないものならばあとから付け足せばいいんだ
焦ることなんかない
間違いにおそれずにとにかくやってみればいいんだ
そんな言葉君に注いでくれる人の少ない世の中にほんとは君を連れて行きたくはないけど
そんなきびしさを欲しがる目をするから
僕は不意に泣きたくなって涙みせまいと顔を背けたその場面
背景には夕暮れのシルエット
どこまでもロマンを追いかけてる
僕はひとり
自転車から君をおろして迎えにくるまで頑張ってねなんていいながら
しばしの別れにどうしようもなくなって涙みせる前に走り去ってた
自転車から少しずつ遠ざかる君を振り返れない 永遠にさよならするわけじゃないけど
これからの君の生活思うと罪深ささえ感じるね
いくら君が自分で望んだことだってとめればよかった
そう悔やむのだろうか
また君と逢えたとき君はどう思うかな
僕はなんて声かけるかな 気になるよ。