詩人:どるとる
翼をもがれた鳥のように自由を奪われた
いうなれば僕らは
そんな危うい立場だよ
一寸先は闇だよと 友達が毒づく
それもそうだねと 納得したように見せるけど
恋も愛もいらない
友情なんて吐き気がする 望むのなら一生遊んで暮らせるほどの大金をください
神様も仏様もいないこの世界には 常識だけが人の良心を抑制する 精神安定剤がわりさ でも常識があったって法律に背いてまで人を殺す奴らなんか 腐るほどいるね
我が身を守りたいから 誰かを蹴落として見捨てて這い上がろうとする 僕ら人間は 下等な動物に過ぎないのさ でも中には素晴らしい人もたくさんいるから 僕は人を嫌いになれないし 一概に憎むこともできない
人目を避けるようにして 生きていくのは難しい どこに視線を逃がしても どこもかしこも人 人 人
人の中で愛が生まれ
人の中に友情が芽生え
人の中で絆が生まれ
人の数だけ いろんな物語がある
人と人が織りなす
毎日は ひとりじゃ何も生まれない
だから人の中に愛を求めてる 人の中に絆を求めてる
僕ら孤独にふるえてる子羊のように
誰も はぐれないようにと 無理にでも笑って 人の群れにいようとして いつの間にか似通った色に染まってなんだか楽しくないね
僕はごめんだ
多少淋しくても
一人、風に吹かれて
人の渋滞地帯にたまらなくなりそっとわき道にそれる。