詩人:遥 カズナ
(注意
残忍、残酷な表現のある作品です。
グロテスク、残虐行為の伴う文章に反感や抵抗、不安感を残した経験、予感のある方は絶対に読む事をお控え下さい。
注意事項として警告致しましたので
本作の表現への誹謗中傷は一切、受け付けません。
宜しくお願いいたします。
念の為ですが、内容はフィクションです。)
子犬がいる
可愛いい子犬だ
でも飼う事ができない
飼い主も散々探したが
どうにもならなかった
今は無き祖母は
猫を飼っていたが
雌の猫で
野良猫との子がよく産まれて
そんな時
祖母は
ビニール袋に仔猫達を入れると
袋の口を縛り
あろうことか
近くの防波堤から
海へ投げ捨てていた
悪魔だと思った
でも俺も
小学生の頃
ハムスターを飼った事がある
何の知識も無かったから
向日葵の種の代わりに
スイカの種を与えていたら
程なく餓死させて
しまっていた
生き物を飼うのに
無責任さは許されない
子犬は
俺が死なせてやらなければ
と考えて
袋に入れて
袋の口を縛り
ただ
そのまま海にでは
もがき苦しみながら死なせるのでは
あまりにかわいそうなので
袋に入れたままで
頭を掴み、素早く首をねじり殺す事にした
釣りをするから
魚を締める事は普通に出来た
それでも
初めての頃は
抵抗があった
そうして
子犬を
袋に入れたまま
左足の膝で
小さなからだを
殺すつもりで全体重で押さえつけ
両手で頭の部分を
力一杯ねじ回した
一瞬で終わらせてやるのが
優しさだと
信じて
動かなくなった
子犬の亡骸は
燃えるゴミで
処分した
ところが
数日して
近所て
瀕死の子犬が
ゴミ捨て場で
見つかったと
聞かされた
死んでは
いなかったのか
それどころか
さらに、もうしばらくして
ある日曜の朝
近くのスーパーへ
買い物へ歩く途中
明らかに
不自然な足取りの
犬を連れた人が
こちらへ向かい
歩いて来た
すれ違いざま
よくよく犬の
顔を見た
あの子犬なのか
一瞬だったが
俺の目を
見つめ返した
その瞳に
吸い込まれるような
思いがした