詩人:高級スプーン似
切り売りされた感性を
買ってみた
共に
感じてみたかったから
見事にハマッて
抜け出せなくて
近付きたくて
近付いていく
縮める距離
深めて乖離
あなた
あたま
回転させて
わたし
あたま
削いでいく
そうそうその調子
焼かれる前に
生でイッちゃえ
誕生か喪失か
切除と再生
繰り返していくうちに
慣れたら死んで
あなたかわたしか
紛らわしいな
この感性
浮かばぬ言の葉
脱け出したくて
追いかけても
遠退いていく
離れる距離
浅くて剥離
あなた
あたま
わたし
はくし
じきに忘れる
だから気にするな
この完成も
したことすらも
以前
どこかで見たような
それでもなお
衰え
劣って
おとなしく
自ら切って売るんだろ
感性