詩人:甘味亭 真朱麻呂
淋しいときはいつも僕がまるでその場をなだめるように
君に何度もつぶやいた言葉
でもなだめるだけじゃないよ
僕は愛してんだ
君を愛してんだ
愛してるからこそ
言葉は下手になる
言葉はあやふやになる
愛は不器用に 恋は奥手になるよ
はじめたのはいいがこれからの不安で胸につまるなにかがある
だけどコルクを抜いたよ そっと君が抜いたよ
君がいたからこそ
今の僕があって
こうして笑えるくらい楽しい毎日を過ごせること
真実だから
忘れないよ
ありがとう
忘れないよ
あの日さよならを決めた君よ
君と出逢ったことも無意味じゃない
今ならそう自身もっていえるから
すてきな言葉なはずのありがとうに悲しいだけでは終わらない深い深いさよならを添えて
僕は今 愛を 素手で埋める
幸せな今だからこそ
通り過ぎた幸せを地面深くへ埋めます
もうなににも由良がないために
今だからこそきっと埋められるよ
そんな事したってかつて隣にいた君を忘れられはしないけどきっとそれでいいんだ
それでいいんだ
忘れるばかりが幸せな結末じゃないから
何万通りの結末の中の一握りのハッピーエンドにならなくても
アンハッピーエンドでいいんだ
それが僕の決めた約束
通り過ぎた日々にさよならとありがとうを贈り
巡りくる日々にはじめしてと一礼をする僕
そんな不器用で生真面目な気持ちがなによりすてきで なにより美しいもの
今の君に贈りたいのもそんな愛さ
昔の君に贈ったのもそんな愛だったな
だけどそれが愛というもの
どこまでいったって愛は愛でしかないから
同じ愛をあげたって罪にはならないんだよ
だから ありがとう
さようなら
明日へ歩き出すまえにつぶやこう
同じほどに愛した証として君らの胸に残して。