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詩人:旅人モドキ(左利き)
当日券ばっかり入手したがって広告なども漁りむさぼる
せっせと波打ち際で拾い集める色とりどりなときめきの結晶を 鏡っぽい水玉の浮かぶ風船にやっぱり詰めて飛ばそう
気休めに鳴り響かせる鐘の音へ耳をすますよりずっと前から
びっしりと繁茂する草花や木で飾られた迷路の中心にて 青のまばらな空模様と隙間を縫って射しこむ光とが呼応する
箱庭でそびえ立つあの熱を帯びた牙城にも眠る宝物を夢みては
めいっぱい予約席という名の希望へ舵を切るとしよう きっと隣の椅子に座る美しくもがく人を待ってみようっと