詩人:高級スプーン
夜に眼が光りだす
僕の眠りを妨げる
目蓋の裏が輝き出して
眩しくってたまらない
昼間の妄想を思い出し
続きを考えだして
朝まで
あの娘が好きだ
気持ちを告げられず
薄汚い欲を孕んだ
強くなる思いを
栄養にして
僕の中で大きくなる
思い切り踏張って
血管を何本切れば
外へ排出されるんだ
糞みたいな塊が
今にも爆発しちゃいそう
早く気付いて
眼の下の隈の濃さが
君を好きなサイン
不眠を解く鍵になるから
あぁまた輝き出した
膨らむ欲を
取り出してくれ
自分じゃもう無理だ
暗い夜の隅っこの方
深い闇に隠れて
自爆しようか
誰も巻き込まず
君にも気付かれずに
ひっそりと
粉々にならないと
暴走しちゃいそうだ
考えだしたら
また夜が明けた
陽の光が
僕の眼を突き刺した
すごく痛い