詩人:どるとる
感情渦巻く この大都市東京
たくさんの人がいる中であなたは今日泣いていたの?笑っていたの?怒っていたの? 生きてるの?死んでるの?
東京の街 ビルがそびえ立ち 日々繰り返される生産と消費
無駄を省き
利益を得るため
無駄なものは消え
必要なものだけが残る
そのわりにはいらなさそうなものもたくさん残ってる
本当に必要なのは
ビルや便利な道具な施設じゃなくて 人の優しさやぬくもりじゃないのかな
無意味なもので溢れかえったこの世界の中にある お金じゃけっして買えないものがあるよ
笑う人も泣く人も
怒る人もみんなみんな それぞれのそういうものを持っている
何も言わず
何もせず
何も見ずに
いたんじゃ
つまらない
だから
今日も人は
笑うんだ
悲しいことがあれば泣くし腹立たしいことがあれば怒る
だけど誰にでも変わらないものは優しさやぬくもりが必要だってこと
電車の窓から 見えた燃えるような夕焼け空が涙さそうよ
当たり前な景色の中にこそ 本当に残さなければならないものがあるってこと
みんなわかってるはずなのに いつもいつも気をぬくと忘れちゃうんだね
だから優しさやぬくもりなんてそこら中に誰かが捨てた空き缶みたいに拾われることもなく 足でけられへこんでいつの間にか道の端っこに追いやられて錆びておしまいだね
笑う人も泣く人も怒る人もみんながみんないつでも 怒りの感情隠しながらなるたけ冷静に生きてるんだよ
だからこそそれを 発散するために 誰かが今日も罪を犯しても僕は知らないで済ませば僕にはなんの罪もない
1日の罪の数その死傷者の人数
報道しきれない
ニュースと膨大な情報群
そんな世の中の闇をわざわざえぐり出すような
リアルな歌を
歌う 路上シンガーの歌はその辺の流行りの歌よりずっと優しかった愛があったよ
東京の街の夜は
どこまでもどこまでも僕に優しかった。