詩人:甘味亭 真朱麻呂
なにもない場所にいつか何かが生まれて
僕らはそれを地球と名付けて呼んだんだ
そんな他愛もないことで生まれた名前が今も僕らのムネの中で回り続けてる
昨日から 明日へとはこばれ続ける
ずっと ずっと どこまでも遠く流れてゆく
遙かな未来へ
過ぎ去りし過去へも
そして
僕や君が歩む
これからと今までの歩んだ道
その足跡をたどるように君は帰る場所をさがしてどこかへ消えていく
景色に溶けるように
景色に溶けるように
新しい明日を君は見つけにゆく
そしてまた僕の前から愛はその麗しい姿をくらます
北風のように自由に
北風のように自由に
こんな僕より新しい未来を選んでいた
いつかこの場所に名もない花が咲いたようにまた花は種があるかぎり咲き続けて
ここで変わらない営みのうえに様々な足跡を残すだろう
それはまたとないストーリー
花が咲いても
いつかは花が散るように仕方ないさと笑ってみせる君の姿にムネが痛んだ
在っても意味のないものはすたれていく
ただそれだけだ
笑ってすませるんだ
強く強くいるために
いつか僕らさらう終わりにかまえて
何があっても大丈夫なように
君よ 素直なまま咲いてごらん
無情の運命を抱えたとしても
僕も 素直なまま笑うから ああ
無情な宿命背負わされても ねぇ
僕は負けないから
強く強く生きていく方法を捜し当ててみせるから
ただ今はゆっくり綺麗な景色だけきらめく世界の中を歩かせて
まだまだこの景色は僕を見放さず大人にはしないはずだから
まだまだこの景色を僕はこの目に映していたいから どうか
まだ土の中へは還らないで
君はまだやれるはずだから
どうか負けないで
強く強く咲いていて
僕の心の真ん中で
いつまでも輝いてて。