詩人:甘味亭 真朱麻呂
おはよう
こんにちは
こんばんは
さよなら
ごめんなさい
おやすみ
ありがとう
僕はあとどのくらい言うのだろう
人は生まれてから死ぬまでのあいだでいくつ口にするのかな
僕はあとどのくらい言えるのだろう
何日の何時最後になにをいって死ぬのだろう
そんな当たり前な言葉がさり気なく人の心の中にやさしさの灯をともす 冷たい心に華やかに花を咲かすんだね
そんな毎日を繰り返す中で繰り返すことを同じ様に繰り返す ばからしいほどに
だけどたとえば大げさなほど愛しく思えたならそれは素晴らしいことに違いないよ
だって今日っていう1日は一回きりの出逢いだから
もう会えないから
今日言うことも
今日言いたいことも
今日でしか今日しか言えないからね
たった一度だけのこの折り返せない道
見えない片道切符を心の中に大事にしまいながら生きていく
その片道切符を途中で投げ出す人もたまに見かけはするけど
気にしないでゆこうよ
やさしさだけ忘れないでね
それでも忘れそうになったら思い出そう
輝いた あの日々
あたたかな言葉
これから先は過ぎてしまった過去が励ましてくれるよ
照らしてくれるよ
少しまばゆすぎるくらいだけど
僕はまた今日も繰り返すことを繰り返す
繰り返しの中でまた繰り返すことを繰り返す
繰り返しは繰り返されていく 何度でも何度でも ただ繰り返すために何度も繰り返すことでまた明日も繰り返せるように
生きていきます 同じ様な日でも
僕はそれを承知で繰り返している
笑い 泣きもするけど
好きで繰り返しているんだよ
悪いことばかりが人生じゃないから
雨が降ったあとに照る陽射しみたいな日々をまた繰り返したい
ただそれだけのために ただそれだけに思いを集めて
ただそれだけをムネに 明日もずっと今日と同じ光の中で自分らしく輝いて。