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[168905] 光と影

詩人:どるとる


本当に正しいこと
間違えていること
わかってるけれど
人はわかってても
影を背負うように
光を遮るように
時おり 道を外れる

道端に捨てられている空き缶や吸い殻は
人のモラルのなさを示しているのと同時に人の中にある影を映し出しているけど
それを拾いゴミ箱に捨ててあげる人間の姿は光を映し出している

この世界から 正しいことだけができる人以外 いなくなったらきっと せわしない毎日が待ってるよ

正しいことは間違えていることがあるから 生まれる光
正しいことがあるから間違えていることが 悪になる
これをしちゃいけない
あれをしちゃいけない
様々なルールがあるけど 大切なことはいたって簡単で
それは人間がしていい範囲の悪を見定めること

悪いことは悪い
それは絶対だろう
でも人を殺めるよりはマシなこともある
いいことだけをしている人間なんていないんだ みんな影を背負って生きてるから
大切なのはその影にむしばまれてしまわないようにたまにはいいこともするから
僕らは人間で居られる

今日も光に照らされて
僕らはここで生きてる
時おり悪さをしてしまう
僕らは悪魔でも天使でもない
悪さもするけど
正しいこともちゃんとわかってる
そんな曖昧な生き物だ

今日も明日も
僕は悪いこともする
だけどあとで気づくよ 自分の悪さに

いいことをしたときはとても幸せな気分だけど悪いことをしたあとはとても悲しい気分になる

そんな気持ちがあるならば 僕はずっと人間で居られる

もっといいことをしたい
もっと人の役に立ちたい
自分がしてきたことを挽回したい

そんなふうな気持ちで今日も空の下
生きてる

悪すぎることもなく
良すぎることもない
僕はこの世界の片隅
僕の存在は何にゆるされ 何に管理され
何に従わされ 今日も生きているのかな

なんにしても僕は僕だ

死ぬまで。

2011/06/14 (Tue)
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