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[165192] 8年前の詩

詩人:あとりえ

「季」

冬の暖かい日
ガラスの温室の庭で
小鳥たちがあの子の
笛の音を聴きに来ます


冬の暖かい午後
夏雨や五月雨みたいな
雨が ぱらぱらと


ガラスの温室の上
降ってきて
冬の曇り空の微かな光を
手に身に受けて
微笑みます


雨の音が心地良く
ガラスの庭の温室に響くの


だからその庭開けて


外に出た
春先   雨は
劈くように冷たく
突き刺して


雪に変わり   春の歌を詠う雪の中


ガラスの庭の温室が  砕けて


雪の中 きらきらと飽和していく 春の光の音


冷たい春に  雪がただ ただ


これも季なのだと 迎え詠う景色を眺め


歩くのでした


2011/02/06 (Sun)
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