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[168999] 百年の旅

詩人:どるとる


百年あまりの 与えられた時間の中で
自由に生きなさいと人は言うけど
自由とは名ばかりの常識に縛られた
人生の中で 愚痴を言わずには歩けない

進むべき道を見失ってもう数年が経ち
どちらが前なのか
どちらが後ろなのかもわからない
変わらないもの
変わったもの
変えなきゃならないもの
どうでもいいもの
考えることさえ面倒だ

百年の旅が始まって
もう二十年が経ち
昔も今も変わらない僕が ここにいるよ
途中で諦めていい人生じゃないから どんな事があったって強く強く生きていくんだ

運命という風が吹きつけて 全て常識で片づけられた部屋には何もめぼしいものは残らない

百年の旅が終わるまで僕の涙と笑いの日々はどこまでも続く
悲しいこと
嬉しいこと
さして考えるまでもないこと
いろんなことに今日も押しつぶされて 追い込まれて たどり着いた行き止まりの夜
変わらないのが僕なのか
変わってしまうのが人なのか
わからないから
僕は僕なのかもしれない

空の色も
草花の青さも
街の匂いも
思えば何も
変わらないね
僕もそれでいい
それでいいのかな
百年経ち
いつか死ぬまで
旅は続くよ
旅は終わらないよ

覚悟の雨は降り
何度でも後悔重ね
行く年来る年見送り
いつか 地に還るまで
僕は死なない
旅は終わらない

それが百年の旅人の背負う十字架の重さ。

2011/06/18 (Sat)
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