詩人:鰐句 蘭丸
曇り空から一転 雨 生焼けのアスファルトに落ちる雨の湿気った埃っぽい匂い なぜか 鼻から胸に突き抜けて 胸苦しい 懐かしい気持ちを呼び起こす 記憶をたどった 別れた 好きだった人にたどり着いて 思い出した 帰り際のバス停 また会う約束をしても ボロボロと涙をアスファルトの歩道に落とす君 雨のように水たまりを作った君 こんな記憶がこの雨にシンクロするんだ 懐かしさが また胸締め付けて 目を閉じて 君の顔 思い出していた