詩人:どるとる
涙が頬を流れたら
サヨナラの時間さ
友達に手を振って
恋人に手を振って
また明日ねと
別々の道を行こう
カラスも巣へと帰るから 僕らも帰ろうよ
おいしくてあたたかい夕飯が僕らを待っているから
仕事帰りのお疲れサラリーマンも
勉強に運動に たいへんな学生たちも
みんなそれぞれの一日を終えて 誰もが帰り道を歩く
オレンジ色の空の下手を振る誰かの影
また明日会おうってサヨナラしているんだね
切なさを花束抱えるように胸に抱えて
涙を押し殺して
微笑んだのは明らかな強がりに相違ないけどなんだか優しい気持ちになるような
夕暮れだから
ただいまって扉を開けたその時 こらえていた涙ちょっとだけ流れたけど
すぐに笑顔に変わったよ
十二時を過ぎても
まだまだ眠れない僕だ
でも今日にサヨナラ
言い捨てるように
僕は夜空に叫んだ。