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詩人:鶉ック カロメリック
旋毛が巻き巻き
風ぶんぶ
爬虫のうねりも
朝ぼらけ
冷たき朝に
冷たき朝
日の熱波がそれを突く
学童の騒がしいさまは
明るく
悪を忘れてしまう
悪を
忘れては
朝に匂い起つ
焼き麦
一日の始まり
忘れたくなる
一日の
はじまり
旋毛よ舞え舞え
朝露弾け
子等の歓声が
朝を思い出させる
幸せだった朝
終わりゆく今日に
始まることは
全て忘れることで
悪だって
悪までも
悪よ
朝にはその姿を透明にして
夜にはその身を漆色にして
風よ吹け吹け
逆旋毛
羽衣までも
去んでまえ