詩人:黒い犬
双頭の犬 視線は全てを焼き
吐く息は全てを腐敗させた
鋭い感覚 研ぎ澄まし 全て壊した
都渦巻く淀みを嫌い
善悪問わず暴れ続けた
気づけば荒野に佇み 初めて孤独を覚える
わかっている
だが どうしようもない心の叫びを押さえられない
わかっている
わかっている
あぁ どうしようもない枯渇が生まれる
誰か彼に愛を教えてあげてくれ
揺るぎない 無くならない愛を
誰か彼に 優しさをあげてくれないか
つかれた心を癒す 本当の優しさを
荒れた荒野の双頭の犬
夜空を見上げる なんて孤独なんだ
どうしようもない心の虚しさが
どうしようもない焦りが生まれて
誰か彼に愛を教えてあげてくれ
孤独を忘れさせてくれ