詩人:百年草
ゆら…、ユラ…。秋風に揺れる。紫色の花が、優しく、咲いている。花の前には、涙を流す一人の少女がいた。肌寒い風に吹かれながら、少女は目を腫らす。花は揺れる…。それはまるで、少女に語りかけるように。そんな花を見て、少女はまた涙した。私はなにも聞かず、一つだけ教えてあげた。竜胆の花言葉。…。『悲しんでいるあなたを愛する』