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詩人:aria
日常は東京の地下鉄
早朝より深夜まで
容赦無い混雑
複雑に入り組んで
休みなく走る
煙草一本くらい
ゆっくり吸わせろや
そんな交差点
赤に往生した
15のあたしが
恨めしそうに
あたしを見てた
あの頃
賢い大人は
常識めいた線上に
寸分の乱れも無く並び
「ショウライノタメニ」
口を揃えてそう言ってた
幼過ぎたあたし
素直にそれを
聞き入れて
恨めしそうなあたしに
大人な会釈で威嚇
見くびんな
こんなでもあたしは
幸せさ
そう
15のあたしにとっては
今も立派な将来で
笑ってやんなきゃ
報われない
繋げてやんなきゃ
進めない
あの頃
賢い大人は
常識めいた戦場に
寸分の乱れも無く並び
「ショウライノタメニ」
口を揃えてそう言ってた
マセガキくらいには
成長したあたし
煙草の紫煙で
むせかえしてやった