詩人:みさ
涙流すだけの強さがあれば
きっと世界はもっと潤うんだ
唇かみしめて一人うつむく度
弱音のはきかたを忘れて行く
悲しみに気づかないふりして
凝り固まった心は攻撃的にとがる
無感動な笑いでごまかした感情に
比例して世界は色を失ってく
灰色の世界を
僕ら歩いてる
荒れた大地から目を背け
アスファルトで固めた道を
涙流すだけの勇気があれば
きっと世界は輝きを取り戻すのに
泣かないで
大人は子供に懇願する
感情をむき出しにできる
小さくも強い我が子におびえて
子供の世界の色彩に嫉妬し
泣かないでと宥める
花の笑顔を支える潤いの涙を
泣かないでと宥めている
灰色の世界を
僕ら歩いてる
乾いた心に
華やかぶった町並み築き
コンクリートの壁に
塗料色のニジを描き
重ねた年齢とともに
幸せぶるための演技を覚えて
涙流すだけの強さがあれば
きっと世界はもっと潤うのに
強がるために捨てた
素直な感情の代価
灰色の世界を
僕ら
自分で作り歩いてる