詩人:ぴるぴる
朝
目が覚めると
窓の外は一面
真っ白な雪景色だった
真っ白で
本当に真っ白だった
そこにつく
自分の足跡だけが
この世界のものみたいで
真っ白な雪は
別の世界のものみたいだった
「白」というのは
何も無い色
とても純粋で
何にもならない
それが「白」
だけど
「白」はすぐにほかの色に
染まってしまう
何にもならない
その代わりに
自分自身にもなれないとても
とても
儚い色
人も最期は
「白」になる
どんなに偉い人も
どんなに悪い人も
どんなにお金持ちの人も
どんなに貧しい人も
どんなに優しい人も
どんなに汚い人も…
みんな
最期は「白」になる
染まっていた色が
すべて無くなって
「白」に戻る
「白」という色は
とても
とても
尊い色なのかもしれない