詩人:拓
左眼にビデオの終りの砂嵐が 見える右は
いつもの部屋黒い ライトスタンド
振り落とすよおに頭 を半秒、毎にぴかっ
ぴかっ
赤いランプが回った また回ってる
段ボールのつつみをあ けるみたいに
ママが包丁を 引く
右はいつもの白いベッド
前から見 れば刃は小さいそれが怖い
そうだ、僕が悪い
わかってるよ
逃げた先で幕が下りる
後ろでママが叫んでる高い声 で
引く 消えない痕を残す
くらい するっと引いた怖い顔
怖い眼…
左手が汚れてるきたない
とてもきたない
ママが手を 引いた声出す暇もな かった
人は怖い
殺されるから
痛いから
嫌いみんなきらい
怖い