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詩人:右色
だからね
嘘をつけばいいんだよ
嘘は鎖でも花束で
枯れさえしなければ
指輪なんかよりも
ずっと素敵なプレゼントなのだから
嘘をつかないのは幸せだね
幸せは綺麗な死体で
見つけた瞬間
気づいた瞬間
死んでいるんだよ
当たり前だけど
いくら水をやったって生き返りはしない
正直でいたいのは分かるよ
だって
正直は
楽だもの
何も考えなくて良いのだから
隠し事と嘘は別だよ
嘘は作るもので
隠し事は無くすものだ
愛も
友情も
信頼も
最初は嘘から作られる
それが不格好だからと言って
捨てようとか
隠そうだの考えるから
それらは反対の性質になって
襲いかかってくるんだ
だから
嘘をつけばいいんだ
大切な誰かがいるのなら
大切に嘘をつけばいい