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[133205] 人生街道五十三次

詩人:甘味亭 真朱麻呂


みんな一直線に向かってく
みんな一色単に集まってく

ひとつの場所に向かってる
輝く朝陽の待つ場所へ
もうすぐすれば昇ってくる朝陽
なんとなくなにげなく忘れた記憶をつなぎ合わせる 破り捨てた思い出を拾って元に戻してみる
手繰り寄せた遠い日の涙
それも思い出と微笑む
夕陽に照らされほくそ笑む

なにがボクを待つ
あしたがボクを待つ

目をやるとそこにはいつも孤独な自分をみつめるもう一人の自分の影

目線はいつもいろいろなほうをキョロキョロ
迷い 悩み とんぼ返りで ふらふら よろめく ボクはボウフラ

ボクを待つ人があなたであれば
何度願った事でしょう
きりがないような繰り返しの中で波は押したり引いたり
慌ただしさの合間で波立つ心 大波小波で気持ちのそこに沈んだ明るさを遠ざけ日々を過去へとむりやりに押し流す

気持ちの振り子はいつでもさだまらず行ったり来たりの雨模様
他人は自分の心を映すよけいな鏡
割ろうとしてもあまりのつきあいの長さに断念するボクの拳は血にぬれた

慕情よ 慕情
なぜに今日もまた夕暮れ
こんなに悲しいんだろう
こんなに切ないんだろう

ボクもみんなとおなじように生きておなじように人間であるはずなのに

こんなにもこんなにも違いと距離を感じるのはなぜだろうか

ボクにはわからない
ボクにはわからない

ただ暗闇に落ちてく空の向こう沈む夕陽を眺めて背伸びをしてあくびをするだけ
あくびをするだけだ

それ以上はなにもない
ただふつうにめぐり来た今日を迎え入れ去り行く今日を送り出すだけだ
繰り返し繰り返し
それこそ波みたいにルールに囲まれた世界の中をひた歩くだけだ

時に振り返ったり吐き捨てたりしながら
世の中のカンシャクやイラダチを巧みに避けてなるたけみないようにしていたいだけだ。

2008/10/20 (Mon)
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