詩人:めろでぃ
終電に乗るには
ここを0時に出なきゃね
明日はお互い仕事だから
帰らなくっちゃね
2人っきりの部屋
明かりは半分くらい
BGMもいらない
2人の鼓動と呼吸だけ
そして時々聞こえる
きしきしと揺れる
かぼちゃの馬車の音
いぢわるな
お姉さまたちは
電源切って
シャットアウト
アタシがアタシじゃ
なくなるお城の舞踏会
誰より甘い
クリームのように
溶けちゃうの
15分前に
ドレスを脱いで
いつもの服を着る
ビビデバビデブー
壁の中に吸い込まれる
ぺらぺらな
オジサンの顔の紙きれ
現実への扉の前で
魔法の解く
0時を知らせるキス
脱げないの
ガラスの靴が
そのかわりに
タクシー代くらい
出してあげる
「今度のとき返すから」
ガラスの靴より
効果的な次の約束
次の日の朝もまた
5:30に家を出て出勤
昨日の夜の夢を見る
ビビデバビデブー
魔女のオバサンは
次はいつ来るかしら