詩人:甘味亭 真朱麻呂
日々の生活に疲れ果てたボクはまだこの先もおなじ流れの中に手足とも鎖以上に硬い頑丈ななにかでしばられたままさ
身体はやっぱりいつになってもとけ込めないままで
街にともる灯りがせつなくにじむころになったらこの胸にあるさびしさも消えるかな
なんてムリに笑った
たいしておいしくもないのにおごられた手前食べずにかえれないから
しぶしぶ笑顔ですするどっかの国の何とかっていう麺みたいに内心嫌々吸い込んで受け入れるふりで暮らす日々
気づけばこんな場所まで押し流されて
予想もしないところから老け始めたボクがいて
だけどいらないとこはなにも変わらないまま
人の話も満足に聞けなくて
そのツケが回るたびに自分をつよく叱って悲しくなって
さいごは涙で頬を濡らし自分を抱きしめる
テレビの中で吹き荒れる砂嵐みたいな日々を生きてくボク
変わらなくちゃと思うけどその策がわからない
なにかから変えようか
変えるべきものがあるはずなのにみつからない
見えないよ
束になって 手を繋いで仲間意識を高めてみんなして笑いあったりする事が苦手になったのはいつから?
一昔前はあんなに饒舌だったのに頭のネジでもくるったかな
鏡に映るボクの姿がほらまた泣いてる
映したこちら側の本物のボクと同じように
悲しい日々から逃げたくて 歳などとりたくなくて
結局逃げることなどできず あえなくかんたにお縄につく
そしてさいごは君を頼るほかない
こんな頼りないボク
君と背比べしたら悲しくなるほど
夜のあのふんいきが涙を誘う 今夜も
またボクは色も味もないモノクロの夢に沈む
モノクロの夢に落ちる
モノクロの日々は続く ただどこまでもだらだら
幸せなやつを見てはおろかにも憎んだり ただそんな事の繰り返し
ボクはボクを起こせぬ侭腐る 笑えなくなったら人間は終わりさ。