詩人:さみだれ
あの月が
実は飛行機みたいに
色んなところに行けるものなら
手を伸ばして
掴めないほど遠く
揺らいでいるのなら
自慢げに輝いている理由が
わかるんだと思う
空が転んで
泣いているのが
ほっとけないくらい
お人好しな幽霊と
雲が止まれなくて
助けを呼んでるのが
聞こえないくらい
不安定な学生の
頭の中は広大な原っぱ
ときどき星が落ちている
それが延々と輝いていると気づいたなら
嫌いなものも好きになれそうな気がする
まぶたの裏に隠したビー玉が
見つかってもいいように
生きていよう
ああ、きっとそれがいい