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詩人:どるとる
動物をひき逃げしても罪には問われない
でも動物だってちゃんとした生き物なんだよ
命を考えるととてもかわいそうだけど
動物が車や電車の前に飛び出してくるたび
ブレーキをかけていたのではきりがないし危ないから
ブレーキをあえて踏まずに
僕らは動物を仕方なしにひき殺す
今日も動物の死骸を見つけたよ
見るのも堪えないくらいのもんだったけど
仕方ないよね
かわいそうだけど
ブレーキ踏んだら
彼氏や彼女との待ち合わせに遅れる
渋滞の道じゃ仕方ないけれど 余裕があるなら 道を渡るまで止まったり徐行するなりして 動物の命をむやみに踏み潰さないほうがいいはずだから
猫だからとか
犬だからとか
鳥だからとか
関係なくて僕らは
命を重んじて
うぬぼれずに
生きるんだ
人間がこの世界の支配者なんて妄想は捨てて
僕らの辞書に命という言葉があるならば
もしも可能であるなら命を守ってね
よく新聞やテレビで動物虐待とかあるけどあんなのはもってのほか
僕ら強い生き物が弱い生き物を傷つけちゃならないよ
僕らごときに
命に順番や順位をつけることはできないよ
僕ら等しく生き物だから 猫も犬もすべての生き物も人も何もかも命だから
力も頭も秀でた僕らが自ら守ってゆこう
悲しくなるほど
この世界は悲しいかな 事件や事故ばかり毎日立て続けにあるけど
すべて少し考えたら起こらないような事件ばかりだ
もう一度考えよう
命とはなんだい?
僕らの中にある浅ましい感情を通り越したその先にあるはずの清い心を呼び戻して
当たり前を当たり前と呼ぼう 今すぐに
人がひき逃げとか事故で死ねば花やお菓子が供えられる
それでも野良の動物が死んでもかわいそうとは思ってもあまり花やお菓子を備えないだろう
これって偏見じゃないかい?命を軽んじる僕らは罪人だろう?
見向きもせずあろうことか死骸だとわかってもその上を平気で走る。