詩人:甘味亭 真朱麻呂
あたたかい気持ちで生まれたはずなのになぜだか悲しい気持ちがあとから生まれました
やさしげな気持ちで目覚めたはずなのになぜだか切ない気持ちで胸の中満たされている
それはあなたがボクを精いっぱい愛してくれるように 精いっぱい後悔する愛もある
この世界はとても不思議な事だらけだから
まるで均等がとれない不安定なシーソー
この手のひらにひとつずつくだらない偶然と起こるべくして起こった必然をのせて重さ確かめる
そんなふうにいちいち確かめないと人は砕け散ってしまう
なにが嘘かなにが本当なのかを探してみつからなくて 頭の中はぐちゃぐちゃに絡まったあやとりのよう
もう嫌になる
退屈で憂うつ極まりない一日だって仕方なくボクらは嫌そうな顔でものみこんでる
ひきつった笑顔が今日も悲しく揺れてる
何気ない瞬間の心の鏡に反射して映っているよ
今 すぐに答は出せないかもしれない
それでも人は延滞料金をはらうように明日また明日とその使命を果たす日をのばして先送りにする
ふいに夢から覚めたように気づくとすでに夢のはしっこ
現実の扉をあける直前さ
そんな日々のくりかえし
また同じコースをもう一周また一周とぐるぐるきりもなく走っている
気づいてんだ 笑いながらも涙を流すおかしなボクに
また周回遅れのように何度もボクはきまってビリっケツ
先をゆく人の影はあれどボクより後ろを走る人の気配はまったくない
ボクはいつも最後尾を走る最弱ランナー
だから屈折したこの心 いつかひん曲がって折れそうだ
などといいながらおそるおそる日々を飛び越える
一番トップの運命のうしろを走る限界にちゃかされながらとまれない路を走る
抜き足差し足忍び足で
時々歩くのはこの時間がとまらないのを知っていてもそれを確かめようとする無謀な強がり
確かなことも信じられない未だ思春期・反対派。