詩人:山崎 登重雄
変幻自在に織り成して涙の数を減らしたい笑顔の数を増やしたい眠れぬ夜を減らしたい爽やかな朝を増やしたいそれができるならこの路を何処までも何処まで歩んでも人の心の垣根を伝い家並みも庭の草花も番犬も眠り猫もスズメもカラスも狭苦しい路地裏も追い込まれた袋小路もかけがえのない情景まだ近所しか知らないあまたの人路くらし路ときどき迷子になりながらもっともっとと訪ね歩いて