詩人:安曇
なんでもない、なんて
本当になんでもない時には出てこない。
私の心の中には、
白いだけの綺麗な部分もあるけれど
それだけじゃなくて
口には出せない、
黒くて痛くて醜い部分もある。
むしろ、
そうゆう部分が増えていき
白くて綺麗な部分なんて
だんだん、薄れていくんだ
年を重ねれば、嫌でも大人と呼ばれるけれど
心まで、完全な大人にはなりたくない
あるわけない、とわかっていても
信じていたい。
青臭い青春を、キザな希望を
持ち続けた、大人になりたい。
抵抗しても大人になるならば、
そんな大人になりたい
もしかしたら、
サンタも女神様も一番星の奇跡も
あるのではないかと思っている
そんな、可笑しな大人になりたい
なんでもない、と口にして
なんでもなくない自分の心にこう言った。
私は私。
格好つけても、弱虫でも
私は私。
ねえ、これからだよ。