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詩人:旅人モドキ(左利き)
ゆらぐコモレビ照り映える
ほんのトビラを開けると ナニカを忘れたむらに紛れ込む
すずしい人びとが穏やかに暮らし それぞれの独自性を貫く
ドナリゴエも ナキゴエも ワライゴエも
そこには存在せず
カレラはむだに奪ったり 欲張ったりしない
同じだとか違うだとか どうでもいい事らしくて
いつもホガラカなのに すずしげに振る舞う 冠婚葬祭とかのアツマリは一切なし
ふかい関わりを避ける
きみはミズカラの暑苦しさが 胸にせまり
みんなエソラゴトだと騒ぎ立てるが 決してメイワクがらず
のどかに生きる 足りないはずのカレラだけど そのすずしさが心地よい
イザコザの元なんて
失ってみたいよ ぼやきつつ近寄ってみたなら
なぜかインクの香りをかぐ 気付けばきみをつつむクラヤミ
ねぼけマナコをこすって 見返しめくれば ナガレボシふりやまぬ雑木林