詩人:セレス
『泣かないよ』
明るく答える
『無理するな。泣けよ』
少し真剣な顔して返された
それでも 泣かない私
人前で泣くのが嫌で
いつも泣きそうになると笑う
笑ってると
いつのまにか
流れそうな涙は
どこかへ消えて行く
まただよ……
『泣きたいんだろ?』
優しく聞かれた
『そんな事ないよ』
笑顔で返す私
…………
頬に暖かい筋が
泣くのを我慢してたのに……
気付かれてるの知ってた
それでも我慢してた
なのに重力に負け
雫が次から次へと頬を伝う
温かくて優しい手に
頭を撫でられた
これにはかなわない
私の負け
結局最後は貴方に負けて
泣いてしまう
悔しくなんか無いんだから!
ありがとう
それ以上も以下もない