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詩人:どるとる
僕という救いようのない人を悲しみから救い出した人がおりました
その人はいいました
私があなたを必要とするからどうかいなくならないで
誰に必要とされなくても私があなたを必要なの…
そんな優しい言葉
はじめて聞いたから
まるで最初は信じられなかったけど少しずつその言葉のもつぬくもりに涙でふやけた僕の心は傾いていった
ただ君が僕のそばにいてさ
ただ笑いかけてくれるだけで満たされてしまうこの不思議に僕はうれしすぎて半ば戸惑ってる
自分以外の存在をこうまで大切にできることなどもう無いと思ってた
それをたやすく君という人が塗り替えた
だからずっとそばにいて
僕のそばでその声を聞かせてね
悲しい事を忘れさせて
君がいるのといないのとでは明日があるかないかとおなじ重さをもつのです
言葉はいつも自信がなくてさ不器用だけれどその言葉のひとつひとつに愛をこめるから
この世のすべての人にもしも嫌われてもたったひとりの君に愛されるなら僕は最高の笑顔を君に見せられるでしょう
百年あまりの人間の一生を終えたら燃え尽きてしまうような愛はくだらないよ
気持ちだけでも誓うとしよう
形だけでも信じなきゃ永遠を
少しずつ 歳をとって
少しずつ 町もその様相を変えて
少しずつ 心が萎んでいって
やがて 命の灯火が消えかかっても
きっとずっと変わらない気持ちのまま 君を愛してるだろう
そして 僕はきっとそのとき言おう
つまらないサヨナラでなんかくくらずにまるで終わりなどないかのようにただ愛してるを繰り返してさ
本当 君と出会い君と愛を育めてありがとうと一言だけ言うから
悲しくないはずなどないけど涙のかわりに僕は笑ってみせるさ
世界でいちばん大好きな君に最期に届けられる言葉が見つかってよかったよ
求めてはまた足りなくなる愛が口を閉ざす日に辿り着いた答だよ。