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[134513] 親と子と子と親と

詩人:甘味亭 真朱麻呂

その愛は果てしないやさしさのあらわれ
その厳しさは限りないその愛が形になった姿

わかってください…
まだわからない年ごろといつまで言い続けるつもりですか?
思春期はとうに過ぎたし反抗期なんてもうはるか昔話
だからもうつまらない言い訳はやめて
その愛やその厳しさに涙を流す気持ちもわかるけれど感じてごらんよ
その中に隠れたやさしさや君を思うがゆえのためらうかためらわないかで迷う中途半端じゃない本気の怒号や痛みを

親もやりすぎはいけないだろう
しかし叱る親だって口ではいわないが痛みをともなう その手のひらにジンジンと感じてる
やさしさと愛からの痛みを共有してる子と親はいわば絶対のつながりだから
生涯いやでも気に入らなくても消えません
なにをしようと
なにが起ころうと

罪もうそもなにもかも関係を断ち切る理由にはならない
死のうが死にまいがずっと親は親、その、子は子のままあり続ける

だから離れても叱っても 親は気になるのね
口ではさんざんウルサいこと細かいこというけれど
子が自立すれば気になるのも当然
だって家族だから
もしかしたら家族の誰よりずっと大切な大切な宝物だから

叱る人や教える人がいることがもしかしたら親には一番の生きがいなのかな
なんてあとで気づけばほらもう言えない言葉が涙になって記憶の片隅でやがてはじけて消える
僕もいつかそちら側へゆくから
それまで長いといってもたどり着いてしまえばあっという間の日々を歩いてゆく
少しずつ残りの時間を通り過ぎながら
あまりの命を落っことしながら
人はみんな親のもとへと親と同じにしわくちゃな顔になってから逝くんだね

だから長生きするんだったらするんだ
早死にするだなんていわないで
そら、親を亡くしたあとで気づいた事があるなら並べてごらん
空にいる親に聞かせるように…。

2008/11/13 (Thu)
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