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詩人:山崎 登重雄
俺に好きだと言わせた癖に
不意にほろりと泣きやがる
女はごまんといる中で
何でお前と知り合った
何で二人は触れ合った
男は掃いて捨てるほど
何であんたに躓いた
何で心に触れさせた
あたし無言で頷いて
涙は勝手に流れてた
どうせ明日はやってくる
古い演歌で構わない
俺に好きだと言わせた癖に
不意にほろりと泣きやがる
傍にいるだろ信じていろよ
涙知るのは拭うのは
俺のこの手と疑うな
胸も背中も溺れるたびに
やけに怖くてまた泣いた
あんたの手だけに縋るよに
あたし無言でうなずいて
涙は勝手にながれてた
どうせ明日はやってくる
古い演歌で構わない
今夜ふたりで眠ろうか