詩人:甘味亭 真朱麻呂
全く違う価値観の二人
でもどうにかお互いに譲り合って
毎日をどうにか暮らしてきたんだ
組み合わない歯車みたいに
そろそろガタがきたみたいだから
油をいくら注いでみても
動き出す気配はなく
そのまま二人
運命に逆らうこともなく
今、確かなものは
きっと何もない
あるとするなら
終わりへと続く僕の旅には君はどうやら付いてこないらしい
だから
このまま二人
サヨナラだ
もう会うことはないだろう
だから
涙が止まらない
サヨナラだなんてなんて嫌な響きだろう
でも二人は
サヨナラすることを拒まずに
サヨナラすることを選んだ
煌めいた沢山の思い出が
鮮明に流れ込んでくる
それはすべて
この一言で脆くも崩れさるよ
サヨナラ…、
サヨナラ………、
サヨナラ………。