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[134924] 運命の手のひらの上でダンス

詩人:甘味亭 真朱麻呂

君は何のため生きている?
自分の願いとは関係なく意見を出せることもなく生まれたけど

ある人は夢に ある人は愛に
ある人は仕事に ある人はなんとなく
またある人は自分だけのため 他人のためとかきれい事とか並べたり

じゃ君や僕は何のため生きている?
まだわからない 答えなんて永遠にだれも出せないしわからない気がする
もう二十歳をすぎたのに
もうだいぶ生きているはずなのに
なぜ生きてるかもわからない
なぜ生まれたのかもわからない
それがわからない限り生きてる理由などみつからない
ただなんとなく生きて何処からかはなたれる日々を雨風しのぐ小屋の中でじっと身をひそめたまに外にでるとき降り注ぐ矢に気をつけながらアラヨットと避(よ)けるだけ

それぞれに生きる理由があって 存在したい道理をもって
この道の先に夢をみてる 爛々とした目で見てる
答えがないならば自分で決めるよといいながら
だれもがみんなそれぞれの真実を抱えて親からもらった目玉にみんなと同じものを映しながら
みんなと同じ感覚を味わいながらそれでもたまに他人と自分との違いに気づいたりする
そこでやっと同じ人間でも生まれた環境
生きてきた道幅の狭さ 広さによって真実の形が違うと知る
借り物競走みたいに外見は同じようでも中身はぜんぜん違うものを親からもらうんだと知る

だからなんのためと聞かれても今は答えられないとしか言えません
答えられない日々の中さまようみたいに僕は生きる屍になる
きっと死んでなくても人は生きている間ずっと人は屍だから
迷いながら悩みながら
たまに叫びながら狂いながら
完璧なようで不備な心に安堵しながら
たまにそれを恨んだり愛したり

いろんな気持ちの中心で人は死ぬまで駒みたいにくるくる回せられる
何者かの手で
運命という名の宿命の手のひらで踊らされつづける。

2008/11/20 (Thu)
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