詩人:竹村章紗
眠った街をすり抜け私は一羽の鳥になる路上の子猫は怖いけど可愛いあの子の寝顔が見たいあの子の部屋の窓越しに顔を寄せをよせ独り言のように「おやすみ」と呟くあの子が幸せになりますようにあの子が涙をこぼしませんようにそう願い虹色の羽根を一枚残して飛び立つ眠った街をすり抜け飛び立つ私は鳥平和を願う一羽の鳩