詩人:中村真生子
目をつむって渡ったら
願い事が叶うという「願い橋」。
三人で訪れたとき
一人が渡りたいという。
幅もそれほど広くなく
手すりもない。
それでも目をつむって
渡りたいという。
ある願い事のために。
じゃあとその人を真ん中に
三人で手をつないで渡る。
水の音を聞きながら…
手の温もりを感じながら…。
渡り切ってその人は
「こんなふうに人に助けられて
願いは叶うものかも」とぽつり。
その言葉が
雲南の山々に斐伊川に
そして、心にこだます。
目をつむって渡ったら
願い事が叶うという「願い橋」。
どうぞ、願いが叶いますように…。
*願い事が叶うというのは映画『うん、何?』の中で登場。