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タキシード詩者の部屋  〜 「罪」への投 票 〜

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詩人:タキシード詩者

打ちのめされた昔の恋が忘れられない。
それはきっと私が悪かったんだっていうのは自覚していた。

私は高校の時に恋い焦がれた人を未だに想い続けている。
好きの一言どころか、話し掛けることすら出来なかった片想い。
それを諦め切れないでいる。

その片想いを引きずったまま、何年か過ごしたある日、私を好きだという変り者に出会った。
私はその人だけでなく、誰を恋愛対象とも出来ない。
だって、心はあの人に捧げたままだから。

なのに、あの時私の中の悪魔が囁いた。
「どうせあの人は手に入らないんだから、こいつで寂しさ紛らわしなよ」
私には天使の言葉が届かなくて、悪魔の言う通りにしたのだ。

でも付き合い時を重ね結局思い知らされるのだ。

“私の求める温もりは彼じゃない”

きっと私は、あの人が自分の手を引いてくれさえすれば、彼を置いて地獄にだって私は行ってしまうだろう。

優しくなれない私。

彼は私の心が見えないままであることでプライドを砕かれた。

別れの時、私は自分のしたことすべてに愕然とする。私は彼を傷つけることしか出来なかった??
自分が付けた彼の傷は、癒しても癒しきれない深さの物。

何もかもごめんなさい…

2005/10/21 (Fri)
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