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[197409] STONE

詩人:遥 カズナ

満月の
手配りで
鍵を落とし

石膏の
肌足しに感触が残る
右周りに坂を登っている

あたりには
何も見えはしない

どこからか
遠く
マリンバの音が
していて

たとたどしいような
忘れがたいような
とりもどしようもない
気持ちになっていった

途中の断崖に
魚の目をした
トドが四頭いて
中でも一番デカイのが
ゆさゆさ動いて
こちらの方へ
向かって来ても
逃げ場は
登るしかなく

あるといい
しっかりとした
綱引き等に使われる
綱が
頂きまで
のびている

きっと
しゃにむに
たぐり寄せたなら
たどり着いた
頂きからは
高所から見える
下りが
努力してきたぶん
大変そうに

そう言えば
鍵は
どれほど
そんなに大切だったのか
どうなのか
「お願いだから振り返る、ふりをして」
「そうしないと、どうなるの」
「月のような、ひとつ石になるの」

2021/11/14 (Sun)
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