詩人:甘味亭 真朱麻呂
猫は尻尾を満月にかざして今夜も揺らす
ゆらゆら ゆらゆら
満月もそんな猫を見てニコニコ笑ってる
くだらないくらい当たり前な夜だ
だけれどそんな当たり前な毎日を愛す心
愛せる気持ちがくだらない毎日にちょっとしたピリ辛スパイスまぶしてくれる
信じてる 信じてる
僕も満月も猫もみんな
信じてる 信じてる
そこの君だって本当は
当たり前なくらいステキな夜に満月を眺めてきれいだと思える心もまたきれいだと思う
そんな気持ち忘れてないだろ
幼い日々に捨ててきたわけじゃないでしょ
だから笑え 素直なまでに…
猫は今夜も尻尾を満月にかざしておなじ日々を何度も何度も繰り返す
悲しみ 喜び いろいろ大変だけど
そんな毎日がまた幸せでもあると笑ってる
ゆらゆら ゆらゆら
君があくびしてる今日も積み木は積まれてゆく 時間は過ぎる
すべては満月のむこうへと消えていくために
だけれど忘れないでいて
今感じたときめき
いつしか終わりがきても笑ってさよならできるように
精いっぱい負けずに笑いなさい
尻尾を思い切り激しいくらい振ればいいんだ
猫のように ねえ
すばしっこい夢をつかまえて
未来に転写して
ほら きれいだよ
だから満月は猫の尻尾を見て笑う
頑張るあなたの姿を見て笑う
だから君もせめて好きな人に認めてもらえるため頑張れよ
不器用でも自分なりでいいんだ
肝心の尻尾が 短くても それは君の個性だ
気にせず恥ずかしがらずに振ればいいんだ
短いなりに目いっぱい
できる限り ほら
努力あるのみ
前進あるのみ
そうすりゃいつか見える
あの満月のような光
今 体中 満ちてく
落ちていく夕陽みたいな 真っ赤なぬくもりが僕を抱きしめるよ
猫も満月も満面の笑顔
そんな日々よ 又いつかの夜で逢おうネ…