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詩人:剛田奇作

私という人間が


泣こうが

笑おうが

叫ぼうが

自殺しようが

世界の頂点を極めようが
この世の地獄を見ようが

宇宙の時間と広さとそこで起こってる数億年規模のドラマからみれば


草原で一本の草が、風に吹かれ
僅かに揺らぐ


ていどの事件だ


まして私の一生は


一枚の枯れ葉が、地面に落ちる、くらいのもんだろう


いや、毛穴から抜け落ちた一本の毛


こんなもんだ


どんなにかっこつけたって人間以上の時間はないし
肉体以上の価値もない


はじめから意味なんてない


夢や希望を叶えたいんじゃない


そこに何か自分だけの意味を作りたいだけ


普遍や真理なんて言葉はまやかし


ただ、一人ひとりにとって
かけがえのない意味があるだけ


どこにもない自分だけの答えを求め


いつか消える運命があるからこそ


輝けるものたち





2010/01/06 (Wed)
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